衆議院総選挙=感染対策して在外公館投票へ=有権者「日本が心配」と足運ぶ  ニッケイ新聞WEB版より

投票する人

投票する人

 『第49回衆議院総選挙』が日本時間19日に公示され、日本に先駆けて20日からブラジル国内各公館で在外投票が開始された。今年はコロナ禍のため、アルコールジェル設置のほか、投票会場の各受付にはビニールカーテンの設置、代理投票人を案内するスタッフはフェイスシールド着用、投票時に使用する鉛筆は使用毎に入れ替え消毒するなどの対策を行っている。

 初日の20日朝、在聖総領事館の投票会場を取材したところ、山内隆弘領事部長は「10時までの段階で投票に訪れた人は、まずまずの人数が訪れている」という。
 投票を終えて帰る人に同館外で取材すると、渡部秀喜さん(69歳、福島県)は「外国にいると日本の政治が心配になる事もある。福島原発以降悪くなっている気がする。特に雇用が良くなって欲しいですね。若い人は特に賃金が安いでしょう」と今回は野党側の政党に投票したそう。

 牧山トノエさん(75歳、佐賀県)は、日本に在住する子供を想いつつ投票したという。「日本が良い状態を維持して欲しいです。世界中のコロナ禍の中で大変ですが、その中でも日本の人はよく頑張っている」とエールを送った。
 比嘉茂さん(沖縄県、74歳)は「日本は平和な国ですが、防衛力をつけて欲しい」とコメント。匿名希望の男性(愛知県、84歳)は、「今の議員は八方美人が多い気がする。憎まれる事もあるだろうが、国を守る為に言うべき事は言える人が良い」と語った。
 在外同胞として遠くから日本を応援し、案ずる気持ちで投票する人が多いようだ。