小池信也シェフが和食講義=日伯修好120周年オープニングイベント 15/01/29 サンパウロ新聞WEB版より
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在サンパウロ(聖)日本国総領事館(福嶌教輝総領事)は27日午後3時から、聖州における日伯外交関係樹立120周年オープニングイベントとして、聖市内で日本食レストラン(藍染、酒蔵阿吽)を経営し、昨年11月には農林水産省から表彰を受けた小池信也シェフ(57、東京)による和食イベントを聖市モルンビー区の総領事公邸で開催し、約100人の招待客らが出席した。
福嶌総領事のあいさつで始まったオープニングイベント。同総領事は「今年は日伯外交関係樹立120周年。ブラジルの政府と国民に感謝を表すため、多くのイベントが開催されます」などと話し、続いて昨年11月に小池シェフが日本で首相や農林水産大臣の出席のもと受賞した表彰状を読み上げて披露。日本の食文化・食材の普及に尽力し、日本の農林水産業の振興発展に寄与したとして、改めて小池シェフの功績がたたえられた。
その後は小池シェフが登壇し、2013年末にユネスコ無形文化遺産に登録された「和食・日本人の伝統的な食文化」に関する講義が、パワーポイントを使って行われた。
講義では初めに、「和食」の四つの特徴である「多様で新鮮な食材の味を生かす」「栄養バランスに優れた健康的な食生活」「自然の美しさや季節の移ろいの表現」「正月など年中の節目の行事との密接なかかわり」についてそれぞれ説明した。
次に、平安時代、鎌倉時代、1990年以降の三つの時代における特徴を示し、伝統的な和食には「八寸」「御造り」「椀物」「焼き物」「揚げ物」「炊き合わ せ」の6種類があり、近代的な和食のカテゴリーには「すき焼き」「カレー」「ラーメン」「とんかつ」「焼きそば」などがあるとし、それぞれ意味や特徴を説 明しながら紹介した。
最後にブラジルでの和食の将来について、「和食はただの料理ではなく、日本文化を象徴するもの。こ れからは日本から正確な情報を伝え、本物の和食を広めていくこと。来年はリオ五輪なのでしっかりプレゼンテーション(紹介発表)していかなくては」と語 り、普及に対する理解を求めた。
その後は隣室へ場所を移し、「伝統的な和食6種」を中心とした小池シェフ手製の約30種類以上もの和食が立食形式で振る舞われ、来場者は美しく盛り付けられた料理の写真を撮るなどしながら楽しんだ。
今年8月にジャパンフードショーを開催するため、和食について勉強中だというフランカウ・フェイラス社のアブダラ・ジャミウ社長(67)は、「和食の魅力 はとても味が良くヘルシーで、見た目も美しく華やかなこと。サンパウロにはシュラスカリアよりも日本食店のほうが多い。今後もますます人気は広がるだろ う」と語り、楽しんだ様子だった。
2015年1月29日付
2015年1月29日付