地元ポルトアレグレのZeroHora紙につぎの記事がありましたので要約します。世界最大の祭典ワールドカップではいろいろなことが起こります。
2018年06月
第37回バーチャル座談会 【ロシアワールドカップを語る!!】その6 (続き)
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会第14日は27日、各地で1次リーグ最終戦が行われ、E組のブラジル代表はモスクワで行われたセルビア戦に2対0で勝利し、2勝1分けの勝ち点7、得失点差+4として、E組1位で決勝トーナメント進出、16強入りを決めた。
同じE組のスイス対コスタリカ戦は、2対2の引き分けとなり、スイスが1勝2分けの勝ち点5で2位となった。
開始早々9分に、世界最高の左サイドバックの呼び声も高いマルセロが負傷退場するアクシデントもあったが、セレソンは動じることなく、本領を発揮した。
初戦のスイス戦は1対1で引き分け、2対0で勝った2戦目のコスタリカ戦も後半終了間際まで均衡を破れなかった。だが、この日のセレソンは前半から勢い良く攻め、試合を支配。前半35分にはパウリーニョの今大会初ゴールが飛び出し、先制した。
髪型を頻繁に変えたり、コスタリカ戦勝利の後に涙したり、対戦相手を英語、スペイン語、ポルガル語で罵倒しているシーンがはっきりTVに映されたりと、何をやっても注目され、批判の対象となってきたエースのネイマールも、この日は敵のマークを自分に引きつけ、味方を活かすプレーに徹し、セレソン攻撃陣を統率した。
初戦、2戦目とセレソンを苦しめた、スイス、コスタリカと同様に、セルビアも、反則も辞さないハードなマークで抵抗したが、この日のセレソンはそれを落ち着いてかわした。また、後半22分には、ネイマールの蹴ったコーナーキックにチアゴ・シウヴァがヘディングであわせて2点目を挙げ、突き放した。
ブラジル対セルビア戦の前に最終戦が行われたF組は、スウェーデンが1位、メキシコが2位となっており、ブラジルの決勝トーナメント一回戦の相手はメキシコに決まった。ブラジル対メキシコ戦は、ブラジリア時間の7月2日午前11時に行われる。
なお、28日はG組、H組の1次リーグ最終戦が行われ、大会16強が出揃う。H組の日本はブラジリア時間の午後3時から行われるポーランド戦に勝つか引き分け、また、負けても他会場の結果次第で2大会ぶりの16強入りとなる。
ブラジル代表は、ワールドカップ(W杯)の1次リーグを2勝1分(得点5、失点1)の首位で突破した。決勝トーナメント1回戦(ベスト16)では、7月2日、F組2位のメキシコと対戦する。
セレソンは、W杯南米予選を圧倒的な強さで首位で突破し、その後の欧州遠征でも5勝1分と好調で、大会前、ドイツと並んで優勝候補筆頭に挙げられていた。
しかし、W杯は予選、強化試合と全く異なる。厳しい予選を勝ち抜いた32カ国の選手たちが、母国の期待と誇りを担って死に物狂いでプレーする。普段ならとてもできないギリギリのプレーを随所でみせ、それが驚きのドラマを生む。
1次リーグ初戦で堅守スイスと引き分けたが、これは想定内だった。優勝を狙う国は決勝までの7試合を見据えてコンディションを整えるので、初戦に100%の状態では臨まない。
問題は、次のコスタリカ戦。初戦で勝ち点3を取り損ねたので、この試合は絶対に勝たなければない。ところが、圧倒的に攻めながら、相手の超守備的布陣(5―4―1)と旺盛な闘志の前にゴールを割ることができない。エースのネイマール(パリ・サンジェルマン)がいつもなら簡単に決めるチャンスを立て続けに外して苛立ち、それが他の選手にも伝染してチーム全体がおかしくなっていた。
しかし、追加タイムに入ってからMFコウチーニョ(バルセロナ)がようやく相手ゴールをこじ開け、ネイマールも右からのクロスを押し込み、2―0で勝った。
試合後、ネイマールがピッチに膝まづき、両手で顔を覆って号泣した。2月末にクラブの試合で右足首を骨折し、手術を長いリハビリを経てこの大会のために努力を重ねてきた。過去4カ月間のつらい思い、この試合で思うようなプレーができなかった焦り、散々苦しんだ挙句にやっとゴールを決めた喜びが胸に溢れたのだろう。
W杯1次リーグで、実力差がある相手に楽々とゴールを重ねて大勝するのも悪くはない。しかし、それでは後で強豪と対戦したときに選手たちが精神の安定を失い、力を出し切れないまま敗れ去ることが少なくない。苦し抜いた末に主力選手の活躍で勝利を手にしたことは、チームにとって大きな意味があった。
1次リーグ最後のセルビア戦は、ネイマール、コウチーニョらがまるで憑き物が落ちたように伸び伸びとプレーし、2―0で快勝。チームの調子がぐんと上がり、選手たちが自信を手にしたことが見て取れた。
3試合を通じての最大の収穫は、ネイマールの故障が完治しており、少しずつ調子を上げてきていること。まだベストの状態ではないが、決勝トーナメント以降はもっと良いプレーができるはずだ。
攻撃陣は、ネイマールを補佐すべきコウチーニョが2得点と好調だ。21歳のCFガブリエウ・ジェズス(マンチェスター・シティ)がまだ得点がなく、控えの切り札だったMFドグラス・コスタ(ユベントス)が故障で戦列を離れているのが痛いが、全般的な出来は悪くない。
守備陣は、ミランダ(インテル)、チアゴ・シウバ(パリ・サンジェルマン)の両CBが安定しており、アンカーのカゼミロ(レアル・マドリード)も対人守備の強さを発揮する。
ただし、SBに故障者が相次いでいるのは懸念材料だ。大会前に右SBの絶対的レギュラーだったダニエル・アウベス(パリ・サンジェルマン)が故障で招集外となり、その代役ダニーロ(マンチェスター・シティ)も初戦で故障。コスタリカ戦からファグネールがプレーしており、ここまではまずまずのプレー内容だ。左SBは、やはりレギュラーのマルセロ(レアル・マドリード)がセルビア戦の開始早々に故障した。それでも、交代出場したフィリペ・ルイス(アトレティコ・マドリード)が攻守両面でチームに貢献したのは不幸中の幸いだった。
今後の課題はいくつかある。
(1)まだ本調子ではないネイマールがいつ爆発するのか。
(2)このチームの持ち味である組織的なプレーをさらに研ぎ澄ませることができるのかどうか。
(3)今後、さらに故障者が出ないかどうか。
(4)故障で戦列を離れている選手のうち誰がいつ復帰できるのか。
いずれも、目標である優勝を達成するための重要なポイントだ。
決勝トーナメント1回戦では、もし前回大会の覇者ドイツがF組2位で勝ち上がればブラジルと対戦するところだった。韓国がドイツを破って敗退させてくれたおかげで対戦を回避できたのだが、2014年W杯準決勝での屈辱的な大敗のリベンジする機会が失われたのは残念でもある。
ともあれ、ここから先は勝つか負けるか。引き分けはない。ドイツのまさかの敗退を肝に銘じて一層気を引き締め、ブラジルらしく高度なテクニックと豊かな創造性を存分に発揮し、一戦一戦、全力で闘ってもらいたい。
セレソンが4年前の屈辱を晴らせるのか、あるいは再び悔し涙に暮れるのか。W杯はここからが佳境だ。
和田:ブラジルに移住して来て現地でサッカージャーナリストとして活躍している沢田啓明さんは、40年‼ホームページにも沢山寄稿して頂いていますが、『情熱のブラジルサッカー』華麗・独創・興奮の著作もある沢田さんの解説は、分かり易くて含蓄に富む読み物です。W杯は、ここからが佳境=ブラジル代表1次リーグ総括、課題と今後の展望=をニッケイ新聞からお借りしてバーチャル座談会に残して置きます。
キャバン: 今夜は、W杯の予選リーグの大勝負ポーランド戦ですよね。23:00の試合開始時間は、私の就寝時間に当たります。明日は、朝一番でリハビリあるし、夜更かしするのは考え物ですが、タイマーかけて録画し、朝のニュースで結果を知る前に3:30頃起きて観戦するという方法も考えましたが、これもしんどいですね。
民放の中継は、試合開始2時間前に始まるようですね。もう散々語り尽くされたここまでの戦いの回顧と、ポーランド戦の予想なんでしょうね。
サッカーを少しでもやったことのある、あるいは自称サッカー通の芸能人もでるのでしょうね。私には、その前番組の方が苦痛ですね。
西野ジャパンは全敗だとか、本田をふくめた「昔の名前」はマンネリだとか批判は多かったですが、結果が全てでしょう。
今夜、どういう結果になるか分かりませんが、FIFAランキングでは最下位の日本が、最高位のポーランドの勝ちか引き分けは十分ありうるでしょう。これから5時間、どうやって時間を使いましょう? その後、音源を押さえて、騒ぐこととしましょう。
現時点での予想は、2-2の引き分けです。希望的!
前回優勝、FIFAランキング1位のドイツが、すでに予選リーグ敗退の決まっている韓国に負けるなど、想像できないですよね。アルゼンチンも、ギリギリだったし・・・・ブラジルも苦戦でした。波乱の「ロシア大会」最大の波乱「日本初優勝」が起こったりして・・・・削除
第37回バーチャル座談会 【ロシアワールドカップを語る!!】その6
麻生:ブラジルニュースより ーW杯サッカー会場でごみ拾い=4年前にブラジルで日本人サポーターが試合終了後会場のゴミを拾っていたのを見て、世界は驚嘆した。今大会でもセネガルのサポーターがポリ袋にゴミを拾っていた、良い事は波及しており、英BBCも日本人のマナーを絶賛報道している。
丸木で~す 日本の大相撲で蒙古勢が圧倒的に強いのも遊牧民だからでしょうか?
麻生:丸木さん モンゴル人のスポーツの下地にモンゴル相撲があります。あれで鍛えているから日本の相撲にも、柔道も強いと思います。食物も肉食主体だと言うことも要因にあると思います。
丸木で~す そうでしたね、本家は向こうでした。
丸木で~す ワールドカップ期間中のトロント日系文化会館の駐車場の車は日章旗をつけてます。対ポーランド戦にはパブリックビューイングがあります。サムライブルーが決勝まで残れば盆と正月一緒にきた様などんちゃん騒ぎになりそうです。
広橋:丸木さーん 私も金曜日から日章旗を車に付けています。なぜでしょうか、日本の政府関係の公務車みたいで、最初、少し気が引けましたが、慣れました。
サンパウロで、他に一台も日章旗を見たことがありません。
ただ、120km/hの高速道路は付けて走れませんでした。
この日章旗は、いつか、日本から、皇室の方や偉い方がこられた折に、振ろうと、いつも、車に積んでいました。
古谷:麻生さん セネガル人は槍一つでライオンと戦った種族ですから、農耕民族の日本人など赤子みたいに見えたと思います。唯、この狩猟民族は細かい動作は下手でしたね。
ポーランドチームの事は、良く知りません。日本の夏の高校野球の甲子園大会の様に、優勝候補が早々に脱落したり、下馬評にも上がってなかったチームがスイスイと勝ち進んだりする如く、「勝負は魔物」と言えばそれまでですが、ポーランドの脱落は、初戦で一寸歯車が狂ったのが原因としか言い様が無い気がします。
逆に、日本は、コロンビアのハンドを主審が「退場処分」にして呉れたお陰で11対10で戦えた余裕が勝利をもぎ取りました。「退場処分」が無ければ勝敗は分からなかったと思います。日本は幸運(?)に恵まれました。主審に中元の贈り物をしなければなりません。
麻生:古谷さん 西アフリカの大男たちは、タロイモ、バナナ、牛/山羊の乳、が主食でろくな物食っていません。放牧の牛など、殆ど食っていないのではないですか。(換金目的の飼育)それで、あの体格と運動能力、より野性に近い人間だと思います。
ZULU戦争の動画を見ても、槍と盾だけの、ズール族に銃と野砲をもった英正規軍が結構、苦戦しています。白兵戦でやられています。
麻生:古谷さん セネガルのW杯サッカーチームの平均身長は185cmと報道されています。
一夫多妻が認められているアラブの世界も。戦争で男たちが戦死して男の数が減っているからです。パラガイでもブラジル/アルゼンチン相手の戦争で男が減り、その時から今でも、戸主は女性(妻)になっています。
一昔前は、アフリカの草原を放牧の牛を追い、ライオンと戦っていた御仁ですから、身体能力は抜群です。
麻生: W杯アルゼンチン対ナイジェリア 前半互角と言うより、ややナイジェリアが優勢に進めた。4分警戒していた10番メッシが、ドリブルで突進、右サイドからセンターにカーブを描くメッシの得意とする突進。見事にシュートが
決まり1点。後半に入り、ゴール前でナイジェイリアにファウルがあり、PKを取られた。後半開始5分ナイジェリアが決めて1対1。引き分けならアルゼンチンは、これでW杯からオサラバとなり、何とか1点が欲しく、猛烈なダッシュと体を張ったナイジェリアの守備で白熱した。アルゼンチンは22番が交代で入った。後半43分。センターにパスした球を22番が拾い、ミドルシュートが見事に決まり、2対1として終了。アルゼンチンは29日にフランスと対決する。
古谷:麻生さん、皆さん 今日のアルゼンチン対ナイジェリア戦。先日のセネガルと言い、今日のナイジェリアと言い、黒人選手の脚力・体力の凄まじさをマザマザと見せ付けられました。球の支配率はアルゼンチンが上回って居ましたが、競り合いではナイジェリアが勝っていました。もっと細かい技を習得すると、恐ろしい存在になると思います。
1)アルゼンチンの主将メッシは、球の位置が遠いと自ら球を取りに行こうとせず、突っ立っていますが、受けた球のキープ力はピカ一壱です。シュート力もあるし、優秀なフォワードです。
2)アルゼンチンの客席に、往年の名フォワード、マラドーナが居たのに気づかれたどうか。滅茶苦茶太っているので、分かり辛いかも。年代は違いますが、ブラジルのペレに匹敵する名選手でした。
3)アルゼンチンの選手の腕に球が当ったのを、ナイゼリアが「ハンド」として抗議しましたが、球速を削いだり、方向を変えたりするものでなかったので、「No Foul」との球審の判定は妥当でした。
麻生: 古谷さん ーメッシの卓越した巧さは、球の配球と、試合運びにあると思います。バルセローナにいた時、センターで絶妙の配球をネイマーやルイスイナシオに送っていました。
マラドーナは太りましたね。往年のボクサーのファイテイング原田を思い出します。 ブラジルに来た時一緒にゴルフを廻りましたが、これが元ボクサーかと思いました。 マラドーナは一時。コカイン中毒でしたが、もう直ったようです。
麻生: 古谷さん 仰るとおりです。黒人のゴムのような柔軟な筋肉と堅牢さ抜群は、白人やモンゴロイドにない筋肉です。そのうちサッカーでもアフリカ時代が遣ってくるような気がします。柔道世界選手権で3位を帰化してブラジルではじめて取った石井千秋が云ってました。キューバの選手に大外狩りを掛けても、シナって掛からない。どれだけ筋肉が柔軟なのか分からないと。
丸木で~す その通り、卓越したコーチが就任すればアフリカ諸国の黄金時代になるでしょうね。日本にもオシム監督が病気にならなければ、惜しいことをしました。
丸木で~す ネクタイ締めて背広姿のペレーが車椅子に座ってるのも時代を感じます。歳は幾つでしょうか?
麻生: 丸木さん ペレーは1940年生まれの78歳です。今活躍中のクリスチャン ロナルドは33歳です。
麻生: W杯スエーデン対メキシコ スエーデン3対メキシコ零でスエーデンの勝ち。下場評には上がっていなかったが、スエーデンがかなりの強豪。優勝候補筆頭のドイツがまさかの敗退。優勝戦線は混沌としてきた。
丸木で~す 末電とは、こりゃおもろい。スエーデン資本のブラジル最大の電話機メーカーエリクソンが怒らんやろか? スエーデンもメキシコもブラジルにとっては強敵、果たしてブラジルは勝ち残れるか!
和田:【ロシアワールドカップを語る!!】その5は、BLOGでは、2回になりましたが、HPとメールでは1回で掲載出来ました。愈々今日午後3時にブラジルとセルビアの試合があります。孫たちが応援に来るとのことです。試合時間は、町に車も人もいなくなるでしょうね。先ほど見ていた末電3対0メキシコがおわりました。驚いた事に韓国がドイツを3対0で下しており、F組は、スエ―デンとメキシコが勝ち点6で並びゴール残でスエ―デン、メキシコが決勝リーグに残りブラジルが残ればこのどちらかと当ります。ブラジル対ドイツ戦は無くなりました。
古谷:皆さん 大学二年生の息子が「今日は、08時から18時までびっしり授業がある」と出かけたのに正午に帰宅したので、「風邪をひいたのか?」と心配して尋ねた処、「今日はブラジルXセルビア戦があるので、午後は休講」との返事。ホンマに、ブラジルは「サッカーならでは夜も明けぬシアワセな国」です。学生より、教授の方がサッカー狂いかも?
麻生: W杯ドイツ対韓国 前半=韓国の動きが思いの外、良い。スピードも組織的動きも、ドイツに遜色なし。一方、ドイツはもっとアグレシブなチームではなかったか、と思うほど、当たりもゆるい。双方互角の戦いで零対零で前半終了。
後半開始したが、韓国の固い守備と早いカウンターはドイツを揺さぶる。ドイツの動きは、緩慢なようで物足りない。延長47分、CKから韓国のボ-ルが蹴りこまれて、まさかの1対零。狂喜する韓国応援席。延長が開始され2分後、韓国のボールを、持って、独走、ゴール左まで運び、蹴りこんで2点目。予想にもしなかった。ドイツのW杯大会からの敗退、それも2対零で韓国に打ち破られた。
丸木で~す トロントには朝鮮部落が2箇所あり、うちから近い方には車も店も韓国旗でいっぱいです。午後に出かける旅行エージェントも韓国人街に近いので賑わってることでしょう。その眼と鼻の先にはスポーツバーのブラジリアーノがあり、仕事をサボってブラジル人が集結しとる様です。2002年のワールドカップに横浜でブラジルが優勝した際に、義弟が一昼夜飲み続けて倒れてた所です。
和田: ブラジル1-0セルビア 前半35分 ブラジル 15番パウリーニョがゴールを入れ1対0で勝っています。これで一安心です。
後半22分、コーナーキックからチアゴ シルバーが待望の2点目を挙げて勝利を確実ににする。
麻生:W杯ブラジル対セルビア 2対零でブラジル勝利i 前半ブラジルが主導権を握った試合展開で、ボール裁きも、パスも危なげない。セルビアは格別の技術を持った選手はいないが、総じて皆、足が速い。ドリブルして突破するスピードがある。動いたのは、開始35分センターからパスを受けたブラジルの15番パウリーニョがゴールに突進し、キーパーのハンドを外し、靴先でボールをキーパーの上を越えてゴール。ブラジルの誇る個人技の極意だ。1対零で前半終了。
後半セルビアがFWを前線に送り、縦パスを多用し、俄かに攻勢を掛けてきた。こんなエネルギーがあるなら、なぜ最初から出さないかと思うほどだった。25分CKを2番のチャゴシルバが頭で押し込み2点目を入れた。その後も、ブラジルの攻撃が続き、もう1点と思われたが、キーパーの好守もあり。
2対零で終わった。来週月曜日ブラジルはメキシコと対戦する。
和田:麻生さん ブラジルは、メキシコと対戦ですね。スエ―デン対スイスのヨーロッパ同士の潰し合い、ドイツ、ポーランドの敗退、番狂わせが続きますが、明日の日本戦でも下克上で気落ちしたポーランドを負かして日本に決勝リーグに残って欲しいですね。
麻生:和田さん 日本とポーランドは今までのコロンビア、セネガルより遣りやすいと思います。何とか引き分けでも決勝に残って欲しいですね。
韓国はドイツを破って、大金星ですね。韓国のまさかの反撃が決まりノックアウトです。
相川:無事にブラジル予選通過おめでとうございます。
今日のハイライトはドイツが敗退決定になったことでしょうか。
提言 こうすれば活性化する?!=県人会について考えたこと=日本ブラジル中央協会常務理事 桜井悌司(2018年5月9日記)=《6》
提言 こうすれば活性化する?!=県人会について考えたこと=日本ブラジル中央協会常務理事 桜井悌司(2018年5月9日記)=《6》
2018年6月12日
県人会はいつまでも母県との繋がりを大切にしなければならないことは当然である。そのため毎年でも県知事等幹部の来伯を要望したいところである。
しかしながら、県の財政事情もあるので、せめて県人会創設時からみて5年毎の節目の際には、県からの来伯を強く進言し、実行に移してもらうべきであろう。
そのためには相互交流という観点から県人会からも訪日団を派遣することが望まれる。県側のミッション派遣のための予算要求もあるので、節目の年の2年前くらいに県人会の訪日団を派遣し、県に重要な周年時に来伯してもらうようにする。
日本とブラジルの都道府県市町村間の姉妹都市提携件数は、57件で米国、中国、韓国、オーストラリア、カナダに次ぐ堂々第6位に位置する。残念なのは、2000年以降の締結案件が無いことであるが、交流関係の活性化は、県人会の活性化に繋がると考えるべきである。
ブラジルとの姉妹都市交流を持っている都道府県は、下記表にある23県である。県人会と姉妹都市は必ずしも直接の関係はないかも知れないが、考慮に入れておくべきである。
ブラジルとの姉妹都市交流は、日本ブラジル中央協会の連載エッセイ「ブラジルを理解するために」の連載93を参照のこと。
日本の若者の留学意欲が減少しつつあると言われているが、次代を担う若者の交流は極めて大切なことである。前述のように県費による留学生・研修生の交流は、今後とも継続、できれば強化して欲しいものである。日本や母県を訪問し、様々な体験をした若者は、必ずや県人会の将来のリーダーとして活動に参画してくれよう。
日本の150の大学のホームページをチェックしたところ、ブラジルの大学と留学交流協定を持つ大学数は、57大学で、相手のブラジル大学数は、43大学、合計案件数は、116件である。どこまで活発に交流が行われているかはわからないが、これらの大学交流も県人会の活性化に繋げていけば、素晴らしいことである。
下記にブラジルの大学と交流関係を持つ大学の所在県を記す。日本とブラジルとの大学間留学交流の詳細は、日本ブラジル中央協会の連載エッセイ「ブラジルを理解するために」の連載99を参照のこと。
県人会活動とは直接結びつかないが、筆者も「大阪サンパウロ姉妹都市協会」に関係している。同協会では、毎年「ポルトガル語スピーチコンテスト」を開催し、優勝者をサンパウロに派遣している。またサンパウロで開催される日本語スピーチコンテストの優秀者を日本に招聘している。協会は財政基盤が弱体なので、大阪市やエミレーツ航空の支援・協力を受けている。
秋田県人会は、3年前から「本荘追分大会」を開催している。毎回80名くらいの参加者の中から選ばれた優勝者が、日本の「本荘追分大会」に参加する。2018年は、日系人ではないカリオカ娘が優勝し、8月の秋田での大会に参加するという。日本文化の広がりを感じさせる。
沖縄県人会は、最強の県人会であるが、ウチナンチュウの世界的ネットワークを駆使して、「過去」ではなく、現在進行形の「今」プログラムを展開している。演歌でもなく民謡でもない人気バンドの「ビギン」のコンサートは、大成功であったと伝えられている。(つづく)
W杯はここからが佳境!=ブラジル代表の1次リーグ総括、課題と今後の展望=サンパウロ市在住サッカージャーナリスト 沢田啓明 ニッケイ新聞WEB版より
W杯はここからが佳境!=ブラジル代表の1次リーグ総括、課題と今後の展望=サンパウロ市在住サッカージャーナリスト 沢田啓明 ニッケイ新聞WEB版より
ブラジル代表は、ワールドカップ(W杯)の1次リーグを2勝1分(得点5、失点1)の首位で突破した。決勝トーナメント1回戦(ベスト16)では、7月2日、F組2位のメキシコと対戦する。
セレソンは、W杯南米予選を圧倒的な強さで首位で突破し、その後の欧州遠征でも5勝1分と好調で、大会前、ドイツと並んで優勝候補筆頭に挙げられていた。
しかし、W杯は予選、強化試合と全く異なる。厳しい予選を勝ち抜いた32カ国の選手たちが、母国の期待と誇りを担って死に物狂いでプレーする。普段ならとてもできないギリギリのプレーを随所でみせ、それが驚きのドラマを生む。
1次リーグ初戦で堅守スイスと引き分けたが、これは想定内だった。優勝を狙う国は決勝までの7試合を見据えてコンディションを整えるので、初戦に100%の状態では臨まない。
問題は、次のコスタリカ戦。初戦で勝ち点3を取り損ねたので、この試合は絶対に勝たなければない。ところが、圧倒的に攻めながら、相手の超守備的布陣(5―4―1)と旺盛な闘志の前にゴールを割ることができない。エースのネイマール(パリ・サンジェルマン)がいつもなら簡単に決めるチャンスを立て続けに外して苛立ち、それが他の選手にも伝染してチーム全体がおかしくなっていた。
しかし、追加タイムに入ってからMFコウチーニョ(バルセロナ)がようやく相手ゴールをこじ開け、ネイマールも右からのクロスを押し込み、2―0で勝った。
試合後、ネイマールがピッチに膝まづき、両手で顔を覆って号泣した。2月末にクラブの試合で右足首を骨折し、手術を長いリハビリを経てこの大会のために努力を重ねてきた。過去4カ月間のつらい思い、この試合で思うようなプレーができなかった焦り、散々苦しんだ挙句にやっとゴールを決めた喜びが胸に溢れたのだろう。
W杯1次リーグで、実力差がある相手に楽々とゴールを重ねて大勝するのも悪くはない。しかし、それでは後で強豪と対戦したときに選手たちが精神の安定を失い、力を出し切れないまま敗れ去ることが少なくない。苦し抜いた末に主力選手の活躍で勝利を手にしたことは、チームにとって大きな意味があった。
1次リーグ最後のセルビア戦は、ネイマール、コウチーニョらがまるで憑き物が落ちたように伸び伸びとプレーし、2―0で快勝。チームの調子がぐんと上がり、選手たちが自信を手にしたことが見て取れた。
3試合を通じての最大の収穫は、ネイマールの故障が完治しており、少しずつ調子を上げてきていること。まだベストの状態ではないが、決勝トーナメント以降はもっと良いプレーができるはずだ。
攻撃陣は、ネイマールを補佐すべきコウチーニョが2得点と好調だ。21歳のCFガブリエウ・ジェズス(マンチェスター・シティ)がまだ得点がなく、控えの切り札だったMFドグラス・コスタ(ユベントス)が故障で戦列を離れているのが痛いが、全般的な出来は悪くない。
守備陣は、ミランダ(インテル)、チアゴ・シウバ(パリ・サンジェルマン)の両CBが安定しており、アンカーのカゼミロ(レアル・マドリード)も対人守備の強さを発揮する。
ただし、SBに故障者が相次いでいるのは懸念材料だ。大会前に右SBの絶対的レギュラーだったダニエル・アウベス(パリ・サンジェルマン)が故障で招集外となり、その代役ダニーロ(マンチェスター・シティ)も初戦で故障。コスタリカ戦からファグネールがプレーしており、ここまではまずまずのプレー内容だ。左SBは、やはりレギュラーのマルセロ(レアル・マドリード)がセルビア戦の開始早々に故障した。それでも、交代出場したフィリペ・ルイス(アトレティコ・マドリード)が攻守両面でチームに貢献したのは不幸中の幸いだった。
今後の課題はいくつかある。
(1)まだ本調子ではないネイマールがいつ爆発するのか。
(2)このチームの持ち味である組織的なプレーをさらに研ぎ澄ませることができるのかどうか。
(3)今後、さらに故障者が出ないかどうか。
(4)故障で戦列を離れている選手のうち誰がいつ復帰できるのか。
いずれも、目標である優勝を達成するための重要なポイントだ。
決勝トーナメント1回戦では、もし前回大会の覇者ドイツがF組2位で勝ち上がればブラジルと対戦するところだった。韓国がドイツを破って敗退させてくれたおかげで対戦を回避できたのだが、2014年W杯準決勝での屈辱的な大敗のリベンジする機会が失われたのは残念でもある。
ともあれ、ここから先は勝つか負けるか。引き分けはない。ドイツのまさかの敗退を肝に銘じて一層気を引き締め、ブラジルらしく高度なテクニックと豊かな創造性を存分に発揮し、一戦一戦、全力で闘ってもらいたい。
セレソンが4年前の屈辱を晴らせるのか、あるいは再び悔し涙に暮れるのか。W杯はここからが佳境だ。