コパアメリカ=暴力行為の前科があるファンの入国禁止に=顔認識システムも導入 ニッケイ新聞WEB版より

2019年5月14日

組み合わせ抽選会に出席した各国代表チームの監督たち(Fernando Frazão/Agência Brasil)
組み合わせ抽選会に出席した各国代表チームの監督たち(Fernando Frazão/Agência Brasil)

 ブラジル法務省は13日付官報に、来月14日から始まるコパアメリカに、サッカーに関係した暴力事件に関わった履歴のある外国人の入国を禁ずるとの条文を掲載した。

 官報によると、港湾、国際空港だけでなく、陸上国境監視地点における入国管理活動を強化し、過去に暴力事件を起こしたファンのブラジルへの入国を禁ずるという。

 コパアメリカは、南米サッカー連盟(Conmebol)所属10カ国に、招待国の日本とカタールを合わせた計12カ国が参加し、6月14日~7月7日に、ブラジル国内5都市、6会場で行われる。Conmebolは、スタジアムでの安全性を高めるために、監視カメラに顔認証システムを組み合わせてファンの識別を行う。
 組織委員会保安マネージャーのイラーリオ・メデイロス氏によると、コパアメリカは、ブラジルで顔認識システムを使用した最初のイベントとなる予定だ。
 同氏は、「世界中から送られる危険なファンの情報を共有するシステムを構築し、後々の大会でも有効に利用できるように、今大会を通じて集められたデータも共有システムに残す。公安機関や国際警察(インターポール)とも協力し、好ましからざる人物の入国を防ぐために活動している。
 メデイロス氏は、スタジアム内で破壊行為や暴力行為を行った人物の特定を容易にする顔認証システムの使用に加え、組織委員会として、1万人の民間警備員を特別に雇うことも明らかにした。(13日付アジェンシア・ブラジル、同G1サイトより)