私たちの50年!!

1962年5月11日サントス着のあるぜんちな丸第12次航で着伯。681名の同船者の移住先国への定着の過程を戦後移住の歴史の一部として残して置く事を目的とした私たちの40年!!と云うホームページを開設してい居りその関連BLOGとして位置付けている。

カテゴリ: ブラジル日系社会

広島風お好み焼きなど販売=中国ブロック、7日に ブラジル日報WEB版より

 広島、島根、岡山、鳥取、山口の5つの県人会が共催する「中国ブロックフェスティバル」が、7日午前11時から午後3時まで、サンパウロ市リベルダーデ区のブラジル広島文化センター(Rua Tamandaré, 800)で開催される。
 会場では広島センターの広島風お好み焼きや島根県人会の焼きそば、岡山県人会のちらし寿司、鳥取県人会のおこわ、山口県人会によるアイスティー、ソーダなどが販売される。
 ビンゴ景品抽選会など家族で楽しめるアクテビティも用意されている。

5つの県人会による中国ブロックフェスティバルの告知画像

小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=115 ブラジル日報WEB版より

 矢野は八重子の手から火のついた線香を受け取り《中津家先祖代々の墓》と記した菱形の自然石の前に立って、合掌した。複雑な気持ちが胸に込み上げてきて、矢野はその場にしゃがんだまま、暫く立ち上がることができなかった。そこが日本なのか、ブラジルであるのか、境界のはっきりしない世界に迷い込んだような混沌とした意識の中にいた。どこかで梟の鳴く声が聞こえ、墓碑の傍らの笹の葉が風にざわざわと音を立てた。
〈了〉
 
(一)
 
 五時半を告げる目覚し時計が鳴った。娘の和子の部屋からであるが、眼を覚ますのは私の方だ。しかし、起こすと機嫌を損ねるのでそのままにしておく。
 今年、大学の予備校に通っているので、朝七時から夜の九時まで学校に缶詰めである。その点、多少同情したり励ましたりするが、当の娘はちっとも気にしていない。遅く起きてもいつもの癖で、鏡の前に腰掛け、化粧クリームを顔面にすり込み、瞼に青い墨を塗り、二重瞼に見せかけるためのテープまで貼り付ける。化粧時間はたっぷりとって、コーヒーを淹れる時間はない。
「パパイ、遅くなっちゃった。学校まで自動車でウン・プリンニョ(ひとっ走り)してよ」
(またか!)と私は内心で苦虫を噛む。
「車は飾り物じゃないでしょ。ウーザ・パラ・イッソ・メズモ(そのために使うべきものよ)」
 ポルトガル語と日本語をチャンポンに遣い、自分で車の鍵をもって車庫に急いで入る。運転したいのだがまだ十七歳で免許証が取れない。が、車庫から車を表へ廻すことはできる。屋外は霧が立ち込めている。私は渋々と車に入る。発車寸前になって、
「あ、ちょっと待って。月謝を払う日だ。お金をもってくる」
 和子は家に駆け込んで行き、今度は財布を片手に自動車に駆け込む。長い頭髪を後方に振り上げ、ミニ・スカートから丸出しの膝を故意に合わせながら、
「O・K。七時までに学校へつけてよ」
(これが、現代っ子というものだろうか。自分の思うがままに振る舞って、他人迷惑など、意に介さない。実に勝手なものだ。しかし時には、亡妻にもこういう所作があったから、親譲りかもしれぬ)私は、またも苦虫を噛んでハンドルを操る。

異星人か古代人型生物か=コロンビア発見のミイラの謎 ブラジル日報WEB版より

コロンビアで発見された謎の生物のミイラ(3月6日付エル・ティエンポ・サイトの記事一部)
コロンビアで発見された謎の生物のミイラ(3月6日付エル・ティエンポ・サイトの記事一部)

 南米コロンビアで発見されたミイラ化した遺体が、異星人起源説や古代人型生物説などの議論を巻き起こしている。その特異な特徴から、一部の専門家は異星人の可能性を主張しているが、他の科学者は地球上に存在する哺乳類との類似性を指摘。この発見がペルーで見つかった別の2体の「エイリアンのミイラ」と同様に、科学界と陰謀論者の間で議論を巻き起こしていると、3月5日付テラ・サイトなど(1)(2)が報じている。
 このミイラは800年以上前のものであるとされ、細長い頭蓋骨、つり上がった目、そして通常の人間には12本あるべき肋骨が10本しかないなどの身体的な特徴を持つ。この遺体の画像は、匿名の情報源からスペインのジャーナリストで、地球外生命体研究者のホセップ・ギハロ氏に送られ、3月1日にSNS上で公開された。
 この遺体が異星人か、あるいは洞窟に住んでいた小さな古代の人型生物のものである可能性が指摘されている。ただし、へその緒があることから地球上の哺乳類との類似性が示唆され、一部の懐疑的な科学者は、この標本を人間の胎児の遺体であると考えている。
 この発見は、2003年にチリで発見された「アタ」とも呼ばれる「アタカマ・エイリアン」と比較された。「アタ」は地球上に存在する人型生物の一種ではないかという仮説が持ち上がった。しかし、専門家は未熟な人間の胎児であると結論づけた。
 ギハロ氏は自身のSNS投稿で「情報提供者によると、コロンビアで発見されたものだそうだが…。検証可能なデータがないので、正確にはわからない」と書き込み、ミイラの起源についてはまだはっきりとした証拠がないため、もっと科学的なデータが必要であるとの立場を維持した。
 この発見はペルーで「エイリアンのミイラ」とされるものが2体発見され、陰謀論者の間で波紋が広がり、科学界の懐疑論が巻き起こったわずか数ヵ月後の出来事であった。
 1月にペルーの首都リマで行われた記者会見で、2つの小さな物体は人型の人形であると専門家によって説明された。分析の結果、それらはおそらく動物の骨の一部から作られていることが判明した。
 最終的な結論がどうであれ、この発見は従来の人間ではないため、科学の関心を呼んでいる。これらの存在の起源や地球外生命体との関係については諸説あるため、専門家たちは科学的な厳密さをもってこの発見を分析し、これらの現象の理解をゆがめるような性急な結論を避けることの重要性を主張している。
 「センセーショナリズムに陥らないためには、これらの発見に対して批判的かつ客観的な態度を保つことが不可欠だ」とギハロ氏は結論づけた。

小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=114 ブラジル日報WEB版より


 家の前に車を停め、内部を覗いた八重子は、まだ帰っていないと呟きながら入口に置いてあった一束の花と線香をもち、再び車に入った。
「きっと山で待ってるんだわ。行きましょう」
「家に誰もいないんですか」
「息子はまだ学校から帰っていないみたい」
 かつて千江子と京の町から奈良の村まで一緒して、息詰るような恋情に胸を締めつけられた矢野ではあった。今、その千江子と瓜二つの八重子と同乗していても、もはや往時のような感情は湧いてこなかった。そのことが矢野の気持ちを和やかにした。
「お母さんはいい人だったね」
「私、母の生き方をよく知らなかったんですけど、帰ってきてくれてからいろいろ聞いたところでは、田島さんという方には大変世話になった、絵を描いてもらった、生け花の教授として生活できたのも田島さんのお陰だ、心の支えだった、と感謝していました。『その人と何もなかったの』と訊くと、暫くためらってから、『あってもいいじゃないの。私には誰にも頼れる人がいなかったのだし、あの人によって生き甲斐を感じていたんだから』と泣かんばかりに話してました。二〇何年も独り暮らしをした母ですから、それぐらいのことはあっても当然だ、と私は思っていますの」
 墓への道はかなり傾斜が続いている。途中、一ヵ所平坦なところで車は停まった。そこにも柿の木が二本あったが、乾燥地であるため、八重子の家のそれとは異なっていた。その根本に八重子の夫は座っていた。草刈りをしたせいで、色白の顔から汗を流し、ぐったりしていた。
「ご苦労さんでした」
 八重子は言った。そして矢野に向かって、
「ここに叔父さんの家があったそうです。両親の仲人をした人という話ですけど、一度会った時、そんな話は出なかったし、奈良の方が気に入ってずっと帰ってこないんです」
 八重子は先に立って歩き出した。薙ぎ倒された道の辺の草が青臭い匂いを放ち、道は歩きにくかった。人の踏まぬ新鮮さがあり、木洩れ日が三人の肩の辺りへチラチラと斑の光を投げかけた。振り返って眺めると、遠く下方に先ほど通ってきた部落が小さく横たわって見えた。
「いい墓地ですね。人里離れた静かな山の上で、家族だけが静かに眠れるというのは願ってもない奢りですな」

ブタ腎臓移植手術はブラジル人医師主導=臓器不足解消に世界的朗報 ブラジル日報WEB版より

レオナルド・リエラ医師(22日付G1サイトの記事一部)

 米国マサチューセッツ総合病院(MGH)で遺伝子組み換えブタの腎臓移植が人間に成功して話題になっているが、その手術を主導したのがブラジル人医師であると22日付G1サイト(1)が報じた。初の異種移植(ブタから人への臓器や組織の移植)の成功は、世界的な臓器不足の解決策に一歩近づけるものと期待が広がっている。
 16日に行われた手術は、ハーバード大学医学部の医学・外科学准教授のブラジル人医師、レオナルド・リエラ氏が指揮を執った。「臓器提供を待つ患者に対してより迅速に臓器を提供するための重要な進展を示す」と病院側は声明で述べた。

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