私たちの50年!!

1962年5月11日サントス着のあるぜんちな丸第12次航で着伯。681名の同船者の移住先国への定着の過程を戦後移住の歴史の一部として残して置く事を目的とした私たちの40年!!と云うホームページを開設してい居りその関連BLOGとして位置付けている。

カテゴリ: 日本の各地/話題

東京カフェショー=9社がブラジル商品アピール=「本物の魅力を伝えたい!」 ニッケイ新聞WEB版より

ブラジルブースの様子

ブラジルブースの様子

 【東京発=國分雪月記者】カフェレスジャパン実行委員会主催の「第9回東京カフェショー」が6月9日から12日のあいだ、東京ビッグサイト青海展示棟で行われ約2万人が来場した。在日ブラジル大使館とブラジリアン・ビジネス・グループ(BBG)が協力してブラジル・パビリオンを出し、そこに9社が出展してブラジル産品をアピールした。
 今回はカシャッサ・カウンシル・ジャパン、株式会社ドリンク・オブ・ブラジル(吉本眞理代表取締役)、アマモス・アマゾン株式会社(武田エリアス真由子代表)が初参加し、各社の取り扱い商品を来場者に紹介した。

 カシャッサ・カウンシル・ジャパンの麻生雅人主任研究員は、カシャッサの魅力について「各地域で製造方法や香りの多様性があり『ブラジルそのもの』のお酒。日本では知られていないこの魅力を伝えたい」と強調した。通称「ピンガ」とも呼ばれる、サトウキビの蒸留酒だ。ブラジルでは庶民の愛されており、各地に蒸溜所がある。
 カシャッサの隣ではアマモス・アマゾン株式会社が、アマゾンフルーツのクプアスをドライフルーツにした「CUPÚ」を紹介。自生しているクプアスを現地でドライ加工したもの。同社の松橋美晴さんは「色々な味と合わせたいのと、試食した人みんなから高評価。仕入れたいと多くの人から話をいただいている」と笑顔を見せた。
 リオ・グランデ・ド・スル州のサルトンワインを輸入販売している株式会社ドリンク・オブ・ブラジルの吉本代表は「サルトンワインを出している精進料理の店もあるほど合わせやすい味」とその魅力を語り、「ブラジル産のワインがお祝いの食事会などでも選ばれるようにしたい」と普及へ意気込んだ。

□大耳小耳□ 関連コラム
     ◎
 東京カフェショーでは「ジャラペーニョのジャム」(Geleia de Pimenta jalapeño)も注目を集めていた。紹介していたシンクマスターコーポレーションの豊橋真道代表取締役は「検疫所にも記録がなく、これが日本初上陸です。Helomar社が1947年から製造しているので歴史があり、辛味が好きな日本人にも受けると思った」と語った。主に肉料理や酒類を扱う人から高評価だったとか。辛味がピリッと利いたジャムというパンチのある味は、たしかにクセになるかも。


海外移住資料館=日系家庭に伝わる日本食紹介=企画展「日系人のレシピ」開催中 ニッケイ新聞WEB版より

展示会場の様子

展示会場の様子

 【東京発=國分雪月記者】JICA横浜の海外移住資料館が4月27日~11月21日の間、企画展示『日系人のレシピ―受け継がれる日本の味と家族の記憶』をキッコーマン国際食文化研究センターの協力で開催している。展示では移住先各国のレシピ集やレシピを紹介する動画、食卓のジオラマの展示などを通して、女性の貢献や日系家庭の食の変遷などが紹介されている。
 陳列されたレシピ集は9つのカテゴリに分けられており、①仏教界をはじめとする宗教団体により出版されたレシピ集、②農協の日系婦人などにより出版されたレシピ集、③日系団体により出版されたレシピ集、④キッチンカーのレシピ集、⑤公設市場などで出版されたレシピ集、⑥エスニックフードとしてのレシピ集、⑦日系人の食を紹介したレシピ集、⑧手書きのレシピ集、⑨異文化における生活指南としてのレシピ集となっている。
 また、ブラジルのレシピ集で大きく取り上げられていたのはブラジル農協婦人部連合会(ADESC)の『Delícias mamaes』と佐藤初江さん著作の『実用的なブラジル式:料理と製菓の友』だ。レシピ集の内容の変化だけでなく、ADESCの活動まで紹介されている。

 他にも各国の日系人の食卓、日系人のお正月料理の紹介コーナーやサンパウロ市在住の宮崎茂美さん(山形、94)が日本語の単語を交えたポ語で思い出の「おむしごはん」のレシピを孫のラファエルさんに教えている動画が映されるなど、コミュニティの共通遺産や家族との思い出と深く関わっている様子がうかがえる。
 来場していた鈴木文子(ふみこ)さんと娘の愛乃(まな)さん(横浜)は、「どこの国の方も正月は日本料理でお祝いされているんだなとジーンときた」と話し、「日本食が日本を思い出す楽しみだったのではと思っていましたが、現地の食材で日本料理をつくる楽しみもあったのかな」と思いを馳せた。
 展示会場は海外史料館の企画展示室、10時から18時まで。最終入館は17時半までとなる。入館無料。
 問い合わせは同資料館(電話=045・663・3257、メール=jicayic_jomm_info@jica.go.jp)。詳細は同サイト(https://www.jica.go.jp/jomm/events/2021/210427_1121.html)。

東京カフェショー9日から=ブラジル・パビリオン出展 ニッケイ新聞WEB版より

パピリオン・ガイドブックの表紙

パピリオン・ガイドブックの表紙

 【東京発】6月9日(水)~12日(金)まで東京ビックサイトで開催される、カフェレスジャパン実行委員会主催の「第9回東京カフェショー」に、今年も「ブラジル・パビリオン」が出展される。
 同パビリオンは、在日ブラジル大使館とブラジリアン・ビジネス・グループ(BBG)が中心になってブラジル銀行が後援した。同大使館から450万円の援助金を得て、9社が出展する。

 この「カフェショー」は、カフェ・喫茶店・コーヒービジネスに関する製品・サービスが一堂に集まる、日本最大級の商談専門展で、公式サイトは(http://cafeshow.jp/)。
 「ブラジル・パビリオン」には、冷凍アマゾン・フルーツ・ピューレ、ブラジル産フルーツジュース、山口節男氏らが設立したセラード農場のコーヒー豆、100%カカオ豆から作られたカカオティー、本場ポン・ジ・ケージョ、伝統的カシャッサ「ベーリョ・バレイロ」、特産ワイン「サルトン」、マリア・モリ/ポレンタ/マンジョッカなどの冷凍食品等も紹介される。
 また、2021年ノーベル平和賞にノミネートされたアリソン・パオリネーリ元ブラジル農務大臣も来場予定とのこと。
 同ショー会場は、東京ビッグサイト青海展示棟(東京都江東区青海1丁目2番33号)。入場料5千円。時間は午前10時~午後5時まで。
 ブラジル・パビリオンに関する問い合わせは、BBGの橋本秀吉さん(hashimoto@bbg-asia.com)まで。

特別寄稿=日系ブラジル人日本定住30周年記念=TMK=鉄道車両部品作りで大躍進=技術者魂発揮する田所社長=日本で起業、従業員100人=カンノエージェンシー代表 菅野英明  ニッケイ新聞WEB版より

TMK (TADOCORO MUTSUKI KOUGYOU=田所むつき工業、神奈川県藤沢市本社)の田所(たどころ)トミオ社長

 創業経営者の田所トミオはサンパウロ州生まれの日系二世。29歳だった1996年に来日した後、2004年に37歳でTMKの前身である田所工業を創業した。
 そして24年たったいま、会社はJR東日本の通勤電車や特急電車など鉄道用車両の部品製造に携わっている。製造しているのは全体ボディと床下関係の部品で、新幹線車両の部品供給も行っている、受注型産業の会社である。

 田所の持論は「最先端の技術と設備でお客様ニーズに応えること」で万全な信頼を築いている。『品質と技術』で事業を成功させており、部品の品質及び生産性向上のために最先端の新機材導入を欠かしていない。
 昨年は駐日ブラジル大使も工場見学したほどの注目会社になっている。海外日系人350万人の中で、この分野の創業社長は田所トミオが初めてであり、技術立国日本の最前線で仕事をしている。
 日本行きを目指す日系人にとっては、産業人としての誇りを貫く田所の成功は大きな励みになるだろう。日本定住30周年を飾るにふさわしい率先垂範型の経営者である。   


鉄道車両の製品設計や製造、メンテナンスを手掛ける

 TMK社とはどのような会社なのか。
 その特徴と独自性が一目でわかるのが生産部門だ。鉄道車両の部品や製品の設計、製造、メンテナンスを中心に事業を展開しており、顧客からの要望に応え関東地方や広島、新潟を走る路線鉄道車両数を維持するための部品供給を続けている。
 本社は神奈川県藤沢市で、事業所が横浜事業所、広島・三原事業所、新潟事業所と全国に3カ所ある。社員数は100人で外国人従業員比率は30%。
 同社の事業部門は次の通り 電車部門は、反転構体部品付け配管組立、台枠組立(アルミ、SUS)。設計製造部門は、鉄道車両の様々な部品製造(約5千種類で月産1万5千枚)で具体的には組立用部品だ。

 工場ではアルミニウムや鉄、ステンレス、銅などを、3次元や2次元CAD設計に基づいてコンピュータ制御で曲げ、加工や特定の角度に変形させる加工をする機械や、高精度のレーザー切断機などの最新機器を使用している。
 建築部門は、フェンス(SUS)、手すり(SPCC)、庇(ひさし、SUS)。メンテナンス部門は、新しい鉄道車両を目的地まで輸送するため編成ごとに分け、到着後に組立、整備を行うという作業をチームで行う。また車両の改造やメンテナンスのため現場の駅まで社員派遣もしている。


3次元CADによる設計

名だたる有名企業がクライアントに

 主な受注先に、JR東日本鉄道の子会社で鉄道車両を製造する株式会社総合車両製作所があり、その協力会社として密接に生産活動にかかわっている。
 このほかの鉄道会社は東急電鉄、京王電鉄、東武鉄道や千葉都市モノレール等。生産された部品を納入している主な企業名は三菱重工エンジニアリング株式会社、三菱重工・交通建設エンジニアリング株式会社、東急テクノシステム株式会社、共栄実業株式会社、藤田商事株式会社、株式会社山一、協和工業株式会社など大手中堅企業が多い。
 同社の強さを示す主な受注例を紹介しよう。
 2019年2月から千葉都市モノレールの車両製造に携わっている。千葉市内を走る懸垂式モノレールの車両製造をしており、これまですでに4両納品した。今後9年間にわたり千葉都市モノレールの車両を製造する予定だ。
 2018年10月からはTMKは事業分野を拡大した。JR向けに提供している鉄道車両部品の製造に加え、三菱重工エンジニアリング株式会社と契約を締結。新たに締結されたのは日本国内のモノレール用部品の製造に関する長期契約で、2018年8月に第1回目の納品を行った。この提携はTMKの品質の高さを示すものといわれる。

社長の明確な経営方針

 こうした会社の強さを支えているのが田所社長のメッセージで、同社の明確な経営方針、業務方針、生産方針が語られている。
 「当社は設計、組立、メンテナンスという3つの中核事業で最先端のテクノロジーを駆使して事業を展開している。またお客様のニーズに応え、新たな挑戦に向けて前進しつつ新領域の開拓を押し進めるため、最新の機材を導入して常に設備の改善に取り組んでいる。
 そのために多様な取引先と連携し健全な関係性を維持しつつ、様々な商品を提供できるよう努めている。3DCADソフトを活用し、精密機器やレーザー切断機、コンピュータ制御されたベンダーなどを駆使して、大小様々なサイズや形の部品を製造している。
 現在は東京を中心にした首都圏の山手線や京王線、東武線、東急線などの車両用部品の製造や組立ても行っている。これほど効率的かつ現代的な交通システムの発展の一旦を担うことができ、大変誇らしく感じている。
 この業界で培ってきた長年の経験が評価され、今日では実に多様な業務を手がけさせていただいている。そして何事も当社の決断を導く二つの柱である『お客様への敬意』と『品質に対するこだわり』をもって実行している」
 読んでわかるように全文がモノづくり精神に徹した田所の産業人としての責任感と使命感が滲み出ている。
 この言葉を実証するように生産方針に沿った主な新機材導入をみてみよう。

アルミ板の加工を行うためのNCフライス盤

◎全自動で金属板のパンチング加工を行なうための機械
◎CNCパンチングマシンを導入した。カット数や素材の厚みなど、条件によってレーザー加工では熱変形する可能性がある場合などに使用する。
◎アルミ板の加工を行うためのNCフライス盤を導入した。オーダーメイドで製造されたNCフライス盤の導入によって、生産性と鉄道車両向け部品の品質向上の実現を目指す。
◎国からの補助金を受け新たに自動研磨機を購入した。田所社長によると、機材購入費用の際の補助金は、会社の成長にとって欠かせないものとなっている。
 自動研磨機の導入によりこれまで従業員が手作業で48時間かけて行っていた作業時間が8時間に短縮された。

新事業への取り組みも積極的

ステンレスの新素材で桜とイペーの花をかたどったトロフィー

 その一つは板金事業を拡大する為に金型を製作すること。お客様の要求である部品製作に答えるため工作機械であるマシニングセンターとNC旋盤の導入を予定している。今後さらに工作機械を導入しさらなる事業拡大を目指している。
 もう一つはトロフィーの制作。毎年9月7日に開催されるブラジル独立記念日の祝賀会で、「アミーゴ・ド・ブラジル」のトロフィーを制作した。同社が独自開発したステンレス製の新素材で、桜とイペーの花をかたどったトロフィーは、ブラジル人と日本人の融合を表している。世界で二つとないトロフィーだ。

製造業として万全な環境対策

ファイバーレーザー切断機

 世界的な地球環境保護の観点に沿って、環境保全に配慮し、環境負荷を最小限に抑えつつ、生産効率を最大限に高めるために様々な取組みも実践している。
 エネルギー関係 最新のレーザー切断機(ファイバーレーザー切断機)を使用することで、他社と比較して電力消費を約50%カット。レーザーやプレス機械、ハイブリッドベンダーなど、使用する全ての機械に省エネルギーシステムを導入し電力消費を抑えている。
 水関係 アルミニウムや鉄、ステンレス、銅をカットする切断機は水を使わずに加工している。パーツの切断加工で発生する粉塵を集める集塵機には、発火や爆発のリスクを排除するため窒素ガスを利用している。リサイクル関係 製造過程で発生する鉄やアルミニウム、ステンレス、銅などの切りくずはリサイクルに回されている。

社名由来と会社の沿革

 TMKの前身である田所工業は部品の製造・溶接を行う会社として2004年に設立された。2010年には空圧システムや電気システム、空調の配管工事を行う有限会社むつきと業務提携した。その後、両社ともに会社として成長を遂げ、さらなる可能性の拡大を目指して2015年に合併し今日に至っている。

コロナ禍への対策

工場内風景の一部

 新型コロナウイルス感染防止のために様々な対策を講じつつ、鉄道車両部品の製造を続けている。従業員には手洗い、アルコール消毒とマスク着用を励行しマスクは会社から支給。従業員の検温も毎日行い、時差出勤にも取り組んでいる。
 職場では換気を強化し、休憩時間も含め1・5メートル程度のソーシャルディスタンスを確保している。発熱がある場合には出勤を控えさせている。会議には電話やテレビ会議システムを活用し、社内の各部屋には消毒剤を設置している。 

田所トミオの人生と自主独往の精神

 創業以来、同社の強さは、「お客様への敬意」、「品質に対するこだわり」、「事業の成功は全従業員の努力と才能の賜物」と確かな経営信条が会社発展を支えている。
 そこで田所が日本に来た理由と創業者社長として成功に至った経緯を回顧してみよう。
 来日当初の1996年から2003年までの7年間は人材会社による派遣社員として働いた。この間は時節到来を待つ雌伏の7年間だった。
 独立心が旺盛で自分の可能性を信じていた田所は、翌年の2003年にはその人材派遣会社の下請けとして、モノづくりと部品の組み立て業務を行った。
 そして2004年に田所工業を創業し経営者として生きる決断をしたのであった。だが来日前の田所はブラジルの電気通信機器分野で、業界首位を独走した時期もあるブラジル日本電気(NEC do BRASIL)の開発部リーダーとして将来を嘱望されていた逸材だった。
 通貨による経済改革であるレアルプランが始まった94年以降は、貿易自由化と大胆な外資開放政策により競争が一挙に激化した。
 この結果、技術分野、特にプロジェクト開発の仕事が激減し自分の職場を失い、将来の夢と人生を日本にかけた。英語をはじめ外国語に堪能だったが「日本暮らしの当初、最も苦労したのは日本語の言葉の壁だった」が、これを無類の努力で克服している。
 さらに1996年から現在まで、毎日全力を挙げて真摯に仕事に取り組む田所を支えている言葉がこれだった。「とにかく毎日必死に仕事をするだけ」「お客様のニーズを第1に考えながら満足してもらいたいだけ」「現在を築いているのは日頃の積み重ねの結果であり、すべてAHN(安全Anzen、品質Hinshitsu、納期Noukiの頭文字を取って作られたスローガン)の積み重ねだ。3D CAD、ロボット、ファイバーレーザー機のような最先端の(新機材)技術を取り入れた結果によるもの」と気の抜かない日常を生きてきた言葉が並ぶ。

新しい日系人像の誕生

 今回取材したTMK社は、日本定住化30周年記念を代表するような取材対象会社であり、これほどモノづくりに徹した素晴らしい経営者がいたのかと感動させられるような仕事をしている。創業以来16年、従来型のデカセギ概念を超えた、日本の製造業界の中でも、技術の粋を結集した鉄道用車両の部品づくりで日本の産業界に貢献し、高度な品質を支える最先端の新機材と技術力で勝負している経営者である。
 進取性、独創性、品質力、技術力、同胞愛など、田所トミオは、日々新たの精神で社会の一隅を照らし続ける、新しい日系人像といってよいだろう。(カンノエージェンシー 菅野英明)

遺児の大学生、4人に1人が「退学検討」。コロナで進学あきらめる高校生も(調査結果)HUFFPOSTのWEB版より

あしなが育英会の調査。親の収入減に加え、学費に充てるつもりだったアルバイト代も見込めないことから、大学進学を諦めるケースも。

kuniharu wakabayashi via Getty Images
大学の講義のイメージ写真

病気や自死などで親を亡くした遺児の大学生のうち、4人に1人が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響などで「退学を検討したことがある」と答えたことが、遺児を支援する一般財団法人「あしなが育英会」の調査で分かった。

親の収入減に加え、学費に充てるつもりだったアルバイト代も見込めないことから、高校生が大学進学を諦めるケースも。遺児世帯が困窮を深めていることから、あしなが育英会は奨学生1人当たり20万円の緊急支援金を、12月中に給付することを決めた。11月30日の記者会見で発表した。

医療費払えず「ごまかすしか...」

「子どもがバイト先でもらってくる廃棄の食料で、なんとか食費を切り詰めています」

夫と死別した埼玉県内の50代女性は、大学2年生の息子と2人で暮らす。息子は高校生の頃からあしなが育英会の奨学金を受けている。

緊急事態宣言が出た4月以降、パート勤務先のファミレスは客が激減。シフトは週5日から3日に減った。通常は1日5時間の契約だが、客の数次第で2時間で切り上げるよう求められる日も。年収は昨年より30万ほど下がり、100万円を切る見通しという。

「一番の不安は医療費を払えないこと。体調を崩しても、数年前に処方された解熱剤や痛み止めの薬でしのいでいます。具合が悪いのを“ごまかす”しかないです」

提供:あしなが育英会
あしなが育英会の学生募金活動(2019年)

「あしなが育英会」は10月23日〜11月5日、高校・大学の奨学生とその保護者を対象にアンケートを実施。2877世帯(計6241人、内訳:高校生1674人、大学生1690人、保護者2877人)から回答があった。

バイト代見込めず

調査では、遺児の大学生の4人に1人が「2020年度に入ってから退学を検討したことがある」と答えた。あしなが育英会によると、特に首都圏や関西の都市部で大学生たちの困窮が深まっているという。

「1日1食しか食べないようにしている」「バイトができず、収入が減った親に頼るしかないのがつらい」といった訴えもあった。

1月と比べ、9月時点でアルバイト代が「減った」または「なくなった」と回答した大学生は約半数に上った。

あしなが育英会広報部の新元愛美さんは、「バイト代を見込んで大学に進学した学生は多い。コロナの感染拡大でシフトに入れず、貯金を切り崩す生活で、この状況が続くなら希望が持てないと訴える学生もいます」と話す。

一方で、退学・休学を検討している理由では、

「モチベーションが続かない/就学の意欲がわかない」(11.5%)

「家計が苦しくなり授業料が払えなくなった」(6.2%)

の順で多かった。

あしなが学生募金の事務局長で、自身も遺児の岡本蓮さんは記者会見で「学校が再開した小中高と異なり、大学ではオンライン授業が続いていることで、気持ちが勉強についていかないことがあるのでは」と述べた。

提供:あしなが育英会
記者会見で遺児たちの暮らしの実態を報告する岡本蓮さん(左)ら遺児の大学生

高校生「進学したいと言えない」

コロナの影響で、進路変更を余儀なくされている遺児たちの実態も浮かび上がる。

高校生からは「大学進学を考えていたけれど、奨学金の給付があっても家計の負担が大きい。進学を諦めました」「親が生活費の工面に苦労をしているのを見ると、進学したいと言えない」といった声が複数寄せられた。

岡本さんは、「もともと遺児たちは今を生きるのが精一杯で、コロナという別の要因がきた時にはもう後が無い」と訴える。

調査では、全世帯のうち36.7%が「コロナで収入が減った」と答えた。勤務形態別では、パート・アルバイトまたは派遣社員・契約社員が全体の4割を占めている。

あしなが育英会は4月以降、コロナ禍に対応するため、全奨学生約6500人を対象に緊急支援金15万円を給付していた。コロナの影響が長期化していることから、全奨学生を対象に、新たに「年越し緊急支援金」として20万円を給付する。

あしなが育英会は保護者を対象に、12月19日(土)と20日(日)の午前11時〜午後6時に電話相談窓口を育英会内に開設することも発表した

遺児らの教育支援の寄付は公式サイトで募っている。

関連ニュースがNHKTVでもやっており、目敏く恵子が旧知の玉井義臣先生(日本交通遺児育英会創設者で日本ブラジル交流協会会長として800名弱の日本の大学生をブラジルに送りそのうちの10%に近い学生さんを南2州でお世話した)を見つけて呉れ写真を撮りました。車椅子生活のようですがお元気そうで嬉しく思いました。下に関係写真を張り付けて置きます。

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