私たちの50年!!

1962年5月11日サントス着のあるぜんちな丸第12次航で着伯。681名の同船者の移住先国への定着の過程を戦後移住の歴史の一部として残して置く事を目的とした私たちの40年!!と云うホームページを開設してい居りその関連BLOGとして位置付けている。

カテゴリ: 世界の各地/話題

在住者レポート「ペルーは今」生活不安でストライキ多発=大統領不支持率は首都圏88%に=制憲議会問題が再燃 ブラジル日報WEB版より

大統領罷免否決も不支持率は首都圏で88%に

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制憲議会招集ついて問う国民投票法案の国会可決を確信していると演説するカスティージョ大統領(アヤクチョ県、4月27日、アンディーナ通信社)

 前回の記事(3月26日付)では、多くのペルー日系人、同国在住の日本人が、2021年7月に誕生したペドロ・カスティヨ政権に対し「今回ばかりは政治によって自分たちの生活が急激に変化するかもしれない」という強い緊張感を覚えていることを伝えた。

 記事掲載後間もなくの3月28日、カスティージョ大統領に対する2度目の罷免決議が行われた。結果は賛成54票、反対55票、棄権19票で否決。罷免決議後もカスティージョ大統領は「権力者によるノルマ」と呼ばれる縁故人事(政権与党ペルー・リブレ党のウラジミール・セロン党首らが国政人事に介入し、汚職疑惑のある人物を大臣に任命した)を行い続け、支持率を落とした。
 調査会社イプソス社の世論調査によれば、大統領不支持率は3月10日時点で66%だったが、4月10日には76%に上昇し、リマ首都圏における不支持率は88%に達した。

インフレによる生活不安を実感=激化するストライキ運動
 

 4月、大統領支持地域と見られていたアンデス山岳地方の各県で、食料や燃料などの物価高に抗議する運送業者による無期限ストライキが発生した。
 世界的な食料価格の上昇をうけ、ペルーにおいてもインフレが進行。ペルーのインフレ率は21世紀に入ってからは安定しており、ほとんどの年はペルー中央準備銀行(BCR)の目標値である年率3%の範囲内に収まっていた。それが2022年3月のインフレ率(国立統計情報庁調べ)はペルー全国で7・54%(2021年4月から2022年3月)に達し、国民の生活が脅かされている。
 ペルーでは1989年に7000%を超えるハイパーインフレに見舞われた時期があり、筆者は、ペルー人の友人からその時代の苦労話をよく聞かされていた。しかしながら、日本で育ち、物価が安定してからのペルーに住み始めた私には、インフレがどのようなものかという実感がなかった。それが今や生活必需品であるサラダ油やガスボンベの価格が1年前との比較でほぼ2倍になるなど、給料が増えないのに物価が上がっていく状況に焦りを感じるまでになっている。
 調査会社ダトゥン・インターナショナル社が4月に都市・農村で世論調査を行い「36%のペルー人が、収入で支出をまかなえず、支払いが困難な多くの借金を抱えていると回答した。注目すべきは、3月から4月までのわずか1カ月でその割合が18%も増えたことである」と発表した。物価高による国民の生活不安は非常に高まっている。運送業者らの無期限ストライキにはこうした生活不安が背景にある。
 ストライキが全国的に広がっていく中で、カスティージョ大統領が「いくつかのストライキや道路封鎖には悪意があり、数人の指導者、首謀者から金銭が支払われている」と発言し、ストライキ参加者から強い反感を買い、運動はより激化、6人が死亡する事態に至った。
 それからもストライキ参加者が国内主要道路86カ所に通行の妨げになる様な置き石を行い、タイヤを焼いて道路封鎖をするという状況が一週間以上続いた。物流が停滞し、さらなる食料品の値上りを引き起こした。各地で商店が略奪され、ストライキに参加しない車両に投石が行われるなど、暴力的な動きにも発展し、大きな社会問題となった。
 カスティージョ大統領は、ストライキの影響がリマ首都圏に広がることを警戒し、4月4日午後11時半頃、外出禁止令を急きょ発令。リマ首都圏とカヤオは、4月5日午前2時から午後11時59分まで、エッセンシャルワーカー(医療、物流など必要不可欠な仕事)以外は外出禁止となった。経済活動が急停止し、市場は大きく混乱。大きな経済的損失を生み出した。

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ペルー北部のチクラヨ市における運送業者のストライキの様子(4月

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再燃した制憲議会問題=「否決されればプランB」

 4月25日、激動のペルー社会を更なる衝撃が襲った。新憲法制定を望むカスティージョ大統領が、制憲議会招集の是非について問う国民投票法案を国会に提出したのだ。
 制憲議会による新憲法制定は、政権与党ペルー・リブレ党主導で行われる見込みで、憲法にどのような修正がされるかがはっきりしていない。これに不安を覚える国民や投資家は多く、ミルタ・バスケス氏が21年10月6日に首相に就任した際「制憲議会の発足は政府としての優先事項ではない」と発言、現在のアニバル・トレス首相も「現政権では制憲議会については推進しない」と明言したことで不安は和らぎつつあった。それにもかかわらず、同法案が提出されたことにより、再度、不安が再燃することとなった。
 制憲議会招集の推進を優先すべきと考える国民は、4月27日にエル・コメルシオ紙に掲載された調査会社イプソス・ペルー社の世論調査によれば、リマ首都圏ではわずか7%。地方でも同じ割合であり、国民の支持は全く得られていない。
 2017年ベネズエラにおいて、マドゥロ大統領が制憲議会の発足を強引に進め、国会から立法権などの権限を剥奪し、独裁体制を確立した事例がある。
 制憲議会に対しペルー国民及び企業家、投資家は恐怖心を抱いている。現在のペルー国会は、野党が議席の過半数を抑えており、同法案が可決される可能性は低い。
 しかし、制憲議会招集による新憲法の制定は、カスティージョ大統領が所属するペルー・リブレ党のウラジミール・セロン党首が強く主張する政策。セロン党首は「同法案が否決された場合には、国会に対してのプランBがある」と発言するなど国会に対して圧力を強める姿勢を見せており、予断を許さない状況が続いている。

筆者略歴

都丸大輔(とまるだいすけ)。青森県生まれ東京都育ち、将棋三段、日本語教育能力試験合格。日本では教育委員会の嘱託職員として外国人児童の日本語教育、学校生活の支援に取り組むとともに、スペイン語圏話者向けの個人レッスン専門の日本語教師、スペイン語通訳に従事。2012年からペルーに定住し、個人レッスンを中心とした日本語教育に携わりながら、ペルーにおける将棋普及活動に取り組む。2017年からはペルー日系社会のためのスペイン語と日本語の二カ国語の新聞を発行するペルー新報社(https://www.perushimpo.com/)の日本語編集部編集長に就任。2021年からはねこまど将棋教室の将棋講師として、オンラインでの将棋の普及活動にも取り組んでいる。


特別寄稿=パラグアイ=ウクライナ侵攻で原料供給に問題=道路建設、薬品、肥料業界など ブラジル日報WEB版より

 【パラグアイ・ビジネス・ニュース3月19日号】ロシアは道路建設会社や薬品業界、肥料工場などのための一次資源の主なサプライヤーである。軍事紛争は地域の一部企業に困難をもたらすことになるが、データはその他の市場から供給できると保証している。地元紙サイト3月2日付などが報じている。
 パラグアイ中央銀行(BCP)によると2021年、パラグアイの塩化カリウムの総輸入額は6567万ドルに到達しや。うち、ロシアから 5676万ドル相当輸入した。すなわち、輸入の86%がロシア由来である。
 塩化カリウムは洗剤などを中心とした家庭用掃除製品の製造や、医療用薬品の製造にも利用される。
 ロシアと比較して著しく低いが、その他のサプライヤーはベラルーシやブラジル、カナダとなっている。
 パラグアイで塩化カリウムを処理する企業はLasca社、Guayaki社、Dutriec社の3社で、パラグアイ薬品化学業界会議所会長のG・ガルシア氏は、「現時点で在庫に問題はない」と述べた。
 ウクライナとロシアの軍事衝突による打撃について、同氏は、「地域レベルの物流は、すべての場合に備えて6ヵ月分の必要最小限の在庫を確保しており、一部の研究所はより多くの在庫を確保している」と追加した。
 また、薬品製造に必要な一次資源のサプライヤーは中国とインドで世界の90%をカバーしている。一方で世界の危機は主に物流と輸送に影響を与える。
 「我々に必要な一次資源は空輸でも得られるが、船舶輸送の5倍ほどコストが掛かる」と述べた。
 他にもロシアからは、一部のミネラル肥料や窒素、リン、カリウムなどの化学品を輸入しており、2021年は2782万ドルの取引が行われた。肥料製造に利用される窒素を含んだ尿素においては、1623万ドル相当が輸入されており、全体の59%を占める。
 ロシア由来の瀝青剤のアスファルト混合物は2237万ドルの需要があった。2973万ドルに相当する全体の75%を占める。パラグアイ道路会議所(Cavialpa)役員のC・オルテラド氏は、アスファルトセメントはコスト構造の重要な立ち位置を占めているが、現状として本製品の第二の輸入元ブラジルから入荷するという。
 しかし同会議所は、前述した製品など、石油由来品価格の上昇に伴って建造物価格が最適化される可能性があると発表した。
 パラグアイ輸入センター会長のE・サレンマ氏は、パラグアイはその他の国から一次資源の供給を受ける事が可能であるとの見解を示し、輸入には特に問題はないという。しかし、食肉輸出業界では、見通しは一転し、第2の輸出先であるロシアの閉鎖に伴って新たな市場を見つけなければならない。
 ロシアと比較して著しく低いものの、パラグアイはウクライナからも入荷している。一例として、鋼板では、2021年に47万ドル相当が輸入された。これは全体の5818万ドルのごく一部に過ぎない。
 またチタン鉱石とその純正品では、昨年26万ドルが輸入された。冶金産業センター(CIME)会長のC・ペラッソ氏はこれについて、「その他のサプライヤーが存在するため、軍事衝突で不便が生じるとは思えない」と述べた。(出典=PBNサイトhttp://pybiznews.wix.com/paraguay-biz-news

特別寄稿=パラグアイ=2月25日は「テレレの日」=その発祥と最善の飲み方  ブラジル日報WEB版より

 【パラグアイ・ビジネス・ニュース3月12日付】2月25日はパラグアイの「テレレの日」。テレレ(Tereré)は冷水でいれるマテ茶(Yerba mate)の飲み方の一種で、グアラニー族伝統の飲み物だ。特にパラグアイでよく飲まれている。
 ユネスコの無形文化遺産に登録されたテレレは、コロンブス以前の時代からこの土地の先住民に寄り添ってきた。テレレは、パラグアイ人の文化とアイデンティティの基本として切り離せない役割を持っており、「単なる飲料」というだけでなく、今日まで社会をつなぐ重要な役割を果たしてきたと、同日付現地紙が報じている。
 テレレはいつ誕生したか。いくつかの情報源によると、チャコ戦争中に、兵士が喉の渇きと戦うためにマテ茶で水をろ過したときに生まれたという説もある。しかし、この単純な説明は、研究者が収集した情報と一致せず、この飲み物の起源ははるかに古いという。
 国立文化事務局(SNC)の人類学、考古学、古生物学局の責任者であるV・セゴヴィア氏は、17世紀のイエズス会の宣教師の残した記録によれば、グアラニー族は薬草、マテ茶、水を自分の歯でろ過して服用していたと話す。
 19世紀の終わりに、学者のM・ベルトニ氏は、この飲み物を飲んでいたグアラニー族をアルトパラナ県で発見した。北では「tareresí」と呼ばれ、南では「tereresí」と呼ばれていた。確かに、コロンブス以前の時代ではこの呼び名ではなかったが、20世紀からパラグアイのスペイン語で使用され始めた。
 驚くべきことに、テレレは今日私たちが知っている名称以前のものであり、コロンブス以前のものであるため、パラグアイ人の存在よりも古いと言える。

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牛の角で作られたグアンパ(Wikimedia Commons)

国境を越えて
 

当初は水で飲まれていたため、マテよりも古いという。
 テレレは薬草と切り離せないものであり、どちらも無形文化遺産と見なされている。薬草を使ったテレレを提供するメルカド4市場の一角で、テレレの文化プロモーターを務めるJ・トレス氏は、アルミニウムの水差しに水を入れて、グアンパ(牛の角などで作られたコップ)で飲むことを勧めている。

 しかし、スコットランド人にとってのウイスキーのように、飲み方に標準的な方法がないため、誰もが自分に合った飲み方をする。専門家が通常推奨する事項を忘れてはいけない。3つ以上の薬草は使用してはいけない。その組み合わせは根の薬草二種と葉の薬草一種、または根の薬草一種と葉の薬草二種でもよい。
 使用する yerba(マテ茶)の種類については、ミックスマテ茶ではなく、クラシックなブレンドされていないマテ茶を勧める。ブレンドマテ茶を使用する場合は、水に薬草を加えないことを勧める。また、元気に一日を始められるように適切な薬草水で午前中に飲むことをお勧めする。午後から飲む場合は薬草を入れないことをお勧めする。また活性効果のある飲み物なので夜飲むことは勧めない。
 トレス氏は、曜日ごとのテレレメニューをシェアした。
★月曜日は消化を助けるテレレ、kokû、menta´iと mbokaja をブレンド。
★さわやかな火曜日は、kapi´i、santa lucía morotî と tarope。
★水曜日は暴食に対してbatatilla、cedrón Paraguayと zarzaparrilla。
★木曜日の準備は agrial pytã、burrito と cedrón Paraguay。
★エネルギッシュな金曜日は kapi´i katî、kokû estero と santa
lucía morotî。
★土 曜 日 は 力 強 く hinojo、cedrón、batatilla。
★日曜日は二日酔いに zarzaparrilla、kapi´i
katî と menta´i を勧める。

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クイア(ひょうたん)の入れ物に入ったテレレ(Wikimedia Commons)

 F・アクーニャ・F氏は、パラグアイの国歌の詩に、テレレの各一口に切り離すことのできない「結束」と「平等」という生きる上で必要な精神の概念が含まれていることを組み込んでいる。(出典=PBNサイトhttp://pybiznews.wix.com/paraguay-biz-news テレレは、パラグアイに隣接する国の州を除いて、あまり広くは飲まれていない。アルゼンチンの東北部は、グアラニー族のルーツのある場所でもあり、多くの同胞も住んでいるためパラグアイの影響を強く受けており、テレレが消費されている。しかし、それらの地域での飲み方は若干異なる。
 セゴヴィア氏は個人的な経験から、前述のアルゼンチン北東の人々は薬草水で飲む習慣がないという。冷水のみで飲んだり、ジュースや、味・香りのついたマテ茶を使用してテレレを飲んでいる。後者のフルーツ味のジュースで飲む飲み方(tereré ruso/ロシアのテレレ)は、それほど普及してはいないが、長い歴史を持っている。自身はその存在について詳しくはないが、他の飲料と同じくらい普通であると証言した。
 「パラグアイのイタプア県で移住者の子孫から、先祖はテレレが苦かったので水の代わりにオレンジまたはグレープフルーツジュースで飲み始めたと聞いた。現在、その地域ではまだそのように飲む人がいる」と説明した。
 テレレはグアラニー族から相続した文化であり、パラグアイの文化に深く根付いているため、口承に強い影響を与えている。コミュニケーション、問題解決、その他の日常生活の会話などを何人かでテレレを楽しむ輪が提供してくれることから、強力な社会的結束力を持っている。

特別寄稿=ペルー在住者レポート=大統領の不支持率66%に=左派新政権発足から8カ月=何が起きているの ブラジル日報WEB版より

地方低所得層の支持得てカスティージョ政権誕生

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ホセ・ペドロ・カスティージョ・テロネス大統領(ペルー大統領, via Wikimedia Commons)

 2021年7月28日、ペルーでは急進左派のペドロ・カスティージョ政権が誕生した。
 カスティージョ大統領の所属するペルー・リブレ党はマルクス・レーニン主義を綱領に掲げる強い左翼思想を持つ政党で、大統領選においては、特定産業の国有化及び特定品目の輸入停止の実施、制憲議会を発足させ、新たな憲法を作ることなどを公約に掲げていた。
 2021年4月11日の大統領選挙投票日の一週間前にはカスティージョ氏が勝利することを誰も予想していなかった。しかしながら、汚職が相次ぐ伝統的な政党に対する強い反発と新型コロナウイルスによる経済危機で、ペルーの地方部の困窮した低所得層の人々らの強い支持を得たカスティージョ氏が得票率で第一位となり、6月6日に実施された決選投票ではケイコ・フジモリ氏に僅か4万4千票差で競り勝ち、大統領として当選した。
 そして、カスティージョ大統領が7月28日に就任し、ペルー・リブレ党の中でも最も左派の立場を取るギド・ベジド氏が首相に任命された。


今までにない急激な社会変化を予感する国民

 新政権誕生により、多くのペルー国民は「今回ばかりは政治によって自分たちの生活が急激に変化するかもしれない。何が起こるかわからないから準備しなければならない」という強い緊張感を覚えた。
 ペルーにおいては、「たとえ政治が不安定になったとしても、国内総生産の約半分以上を占める鉱業、農業などの輸出が好調で、マクロ経済も健全性を保った運営がされているから、経済には大きな影響はでないだろう」という一種の安心感があった。
 ペルーでは大統領の任期は5年であるものの2016年からの5年間にブラジル建設会社大手のオーデブレヒト社に関わる政治家による汚職事件などにより、カスティージョ大統領を含めると5人もの大統領が誕生するという異常な事態となっていた。それでも、「政治の問題により自分たちの生活が急激に変わることはない」というような感覚があった。
 しかし、今回は違った。
 当時の緊迫感を良く表しているペルー国内の記事(RPP報道局)として、2021年8月に調査会社イプソス社が国内の都市部・農村部の18歳以上の1209人を対象に対面形式で実施した世論調査がある。
 同世論調査によると、「アンケート回答者の36%は『できることなら外国に移住したい』と回答し、同じ質問に対して、リマ首都圏では52%が『国を離れる』と回答した。ペルーの自由と民主主義に関しては「全国レベルでは、52%が『カスティージョ政権下で危機にさらされている』と回答し、リマ首都圏では67%が『自由と民主主義が危険にさらされている』と回答した」というものがある。
 当時は、「いざという時に外国に行けるようにしておかなければならない」と考える人が増えたことから、ペルー移民局においてパスポートの新規申請をするための予約がいっぱいで、半年先でも予約できないという異常な状況も発生していた。

天然ガス田の国有化示唆で政権不信は最高潮に

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学校の授業再開の様子を視察するカスティージョ大統領(アンディーナ通信社3月21日の記事より)

 ギド・ベジド首相が辞任し、穏健左派で国会議長を務めた経験もある、対話を重視するミルタ・バスケス氏が10月6日夜に首相に就任し、「制憲議会の発足は政府としての優先事項ではない」と発言したのをきっかけとして、ペルー国内の政治不安による緊迫感は徐々に収まってきた。 また、与党ペルー・リブレ党は国会を通さずに、国民投票を通じて制憲議会を発足させ、同党主導の新たな憲法を作ることを目指した署名活動を活発に行った。憲法にどのような修正がされるのかがはっきりしない状況の中、国民の恐怖心は煽られていった。

 その上、カスティージョ大統領がテロ組織「センデロ・ルミノソ」と関わりがあったり、明らかに問題のある人物を大臣や政府の要職に就かせていることも国民の間のカスティージョ政権に対する不信感を高めていた。
 もっとも緊張が高まったのは、政権内で意思統一が取れていないうちに当時のギド・ベジド首相がカミセア天然ガス田の国有化を示唆した時であった。
 カスティージョ政権誕生前の2021年3月30日のペルー通貨「ソル」の米ドル為替レートは、1米ドル=3・76ソルであった。それが2021年10月6日には1米ドル=4・134ソルにまで上昇。政府の言動を不安視したペルー国民の多くが貯蓄の一部を米ドルに替えたことが原因だ。
 カミセア天然ガス田国有化についての発言は経済界をはじめ政権内でも強い反発を招き、結局ギド・ベジド氏は首相の職を辞することとなった。

政策穏健化で社会不安落ち着くも、不支持率は66%に

 また、10月8日には、大統領令によりペルー中央準備銀行(BCR)の総裁を15年間務め、2020年には「ファイナン・シャルタイムズ」の金融専門誌「THE BANKER」から米州最優秀中銀総裁に選出されたフリオ・ベラルデ氏を中央準備銀行(BCR)の総裁に正式に再任したことにより、10月14日の米ドル対ソル為替相場は1米ドル=3・92ソルまで下落した。
 当時のミルタ・バスケス首相やペドロ・フランケ経済財政大臣がペルー・リブレ党と距離を置き、同党によって主張されていた強い左翼思想がある政策を徐々に一つずつ訂正し、現実に合わせた形に修正する発言をしたことによって、徐々に国民の中にあった不安は和らいでいった。
 ミルタ・バスケス氏の首相就任後も、現在までに2人首相が変わっている。カスティージョ大統領は疑惑がある大臣を任命し続け、国会による問責決議などにより、頻繁に大臣を交代させる状況が続いている。
 様々な汚職問題を追求されているカスティージョ大統領に対する不支持率は、調査会社イプソス・ペルー社によると3月10日の時点で66%と高く、国会において3月28日にはカスティージョ大統領の罷免を巡る審議と決議案の採決が予定されているなど、政治的不安定な状況は依然続いている。(文章:都丸大輔)

筆者略歴

都丸大輔(とまるだいすけ)。青森県生まれ東京都育ち、将棋三段、日本語教育能力試験合格。日本では教育委員会の嘱託職員として外国人児童の日本語教育、学校生活の支援に取り組むとともに、スペイン語圏話者向けの個人レッスン専門の日本語教師、スペイン語通訳に従事。2012年からペルーに定住し、個人レッスンを中心とした日本語教育に携わりながら、ペルーにおける将棋普及活動に取り組む。2017年からはペルー日系社会のためのスペイン語と日本語の二カ国語の新聞を発行するペルー新報社(https://www.perushimpo.com/)の日本語編集部編集長に就任。2021年からはねこまど将棋教室の将棋講師として、オンラインでの将棋の普及活動にも取り組んでいる。

特別寄稿=《パラグアイ》まれに見る大豆不作で危機=史上初の輸入の可能性浮上 ブラジル日報WEB版より

 【パラグアイ・ビジネス・ニュース3月5日付】大豆業界は今日、収穫が進むにつれ、見通しが悪くなるという近年最悪のシナリオを辿っている。今年半ばまで、業界は加工用の原材料のストックを有しているが、それ以降、パラグアイはアルゼンチンなど地域から、史上初めて大豆を輸入しなければならならず、良い兆候ではないと関係者は語る。2月21日付現地紙サイトなどが報じている。
 パラグアイ穀物・油糧種子貿易会議所(Capeco)の農業アドバイザリー補助のL・ラミレス氏は、打撃は純粋に収穫の成果によるもので、多くの生産者は契約を守るため借金をしなければならないと説明した。業界の大部分はアフリカンコーンへの転向を図った。

【損失】
 Capecoが収集した最新のデータによると、収穫の進捗状況83%を基に、うち67%が打撃を受けており、割合は増加する可能性があるという。
 「950万トンをベースとした計算で、67%の下落がみられる。このラインは修正されていくが、影響は軽く70%を超える可能性がある」と詳細を述べた。
 現時点までの実際のデータを基に、67%の不作は640万トンの損失に相当し、2022年 11月までの市場の平均価格は1トン当たり約569ドル(Agrofy、2月 17日データ)となり、国内流入予定の360万ドルを不作により失うことになる。この金額は、バリューチェーンへの影響を考慮していない。すなわち、より深刻な打撃を受ければ、この影響は更に大きくなる可能性がある。

【効率】
 同氏は、Capecoが行った最近の国内農業地域訪問にて、懸念すべき収穫量であると述べた。最悪のケースでは1ヘクタール当たり300キロの収穫となり、最良でも800から1千キロの収穫である。現時点での1ヘクタール当たりの平均収穫は900キロである。
 「サンペドロの1部地域では、1ヘクタール当たり600キロの収穫で、Canindeyuでは 1千キロである。
 収穫を終えるにつれ、平均値は一層低下する可能性がある。これは、国内北部の状況が繊細なためである。国内平均は1千キロ以下で900キロを前後している。また、穀物の品質の低下については述べてすらいない」

【代替手段】
 割れやしわがある低品質な大豆はまた、次の種まきの時期に影響を与える。市場には生産のために必要な種子が不足しており、多くの生産者は供給を継続するための代替手段を模索しなければならない。
 「種子を入手できた生産者は、現在の市場価格ではカバーできない契約遵守のために、大豆を植える。しかし、多くの生産者とそれに伴う輸出企業との契約も全うすることが出来ていない。そのため、契約と負債をカバーするために、大豆を植える事の出来ない生産者がアフリカンコーンに集中する」と述べた。
 また、将来の土壌条件にも影響を与え、のちの収穫量にも影響する可能性もあるという。「土壌管理においては既に違いが顕わになっている。多くの生産者は予算を得るため、収入をもたらす作物への舵きりを行い、土壌改善の可能性を捨てた。まさにドミノ崩しの状況である」と述べた。(出典=PBNサイトhttp://pybiznews.wix.com/paraguay-biz-news

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